日本では戦前まで、3世代が同居している家族は珍しくありませんでした。

子育ての時期には祖父母が手伝い、祖父母に介護が必要になれば家族が協力して介護をしていました。

その為、現在のようにデイケアセンターに通うお年寄りはいませんでしたし、保育園の待機児童が溢れるというようなこともありませんでした。

3世代同居という生活は日本人にとって自然な生活であり、お年寄りから赤ちゃんまでが生活の無駄を省いた豊かな生活ができる暮らしの形態です。

 

■  3世代同居での家族の生活について

子育て中の家族にとって3世代同居での家族の生活は、若い夫婦の負担を減らすことに繋がります。

核家族化が進むにつれて、育児ノイローゼになったり、育児放棄をしてしまったりする母親が増えたことや、働きたいのに保育園に預けられないで困っている母親がたくさんいることなどの問題が解決されないまま続いています。

3世代同居であれば、祖父母が孫の世話をしたり、子育てに対する相談にのったりすることができます。

若い夫婦だけで育てている子供には、しつけが十分に行き届いていない子供もいますが、年長者が多い家族であれば、若い夫婦が働いている時間帯に子供の面倒をみながら、しつけもすることができます。

そしてそのような家庭で育った子供は、核家族で育つ子供より、より様々な世代の人との交流を持つことができるので、より豊かな心を持った子供に育っていき、やがて祖父母や層祖父母に介護が必要になった時には、自然と協力するようになるのではないでしょうか?

また、両親が年老いた時に、離れて暮らしていると、子供の側からしても、独居老人の孤独死などの暗いニュースを聞くと両親の病気や怪我が心配なものですが、一緒に暮らしている何かあった時にもすぐに対応できる安心感があります。

 

■  3世代同居という家族の暮らし方に対する自治体からの補助や支援について

少子化による人口減少や、介護の問題、待機児童の問題の解決、地域の活性化を目指して、各自治体では、3世代同居支援事業に取り組んでいます。

支援の方法は自治体によって違いますが、3世代同居の為の住居を新築したり、リフォームしたりするだけではなく、3世代同居の為に賃貸物件への引越に対しても、補助が行われる他、税率が軽減される自治体もあります。

自治体によって支援の内容や支援を受ける為のルールが異なりますので、引越しをする前に確認しましょう。